柔道整復学科
カリキュラム紹介
Judo Seifuku Curriculum
1年次から知識(総論)を身につけると同時に、実技や演習に取り組む時間が多いのが森ノ宮の特長です。
2年次は実践力を高め、現場に即した診察・治療法に関する整形外科領域からのアプローチも学び、「卒業研究」にも着手。
最後の1年は応用力を高め、国家試験に向け、「課外ゼミ」といった万全のサポートで"
全員合格" をめざします。
現場で活きる力を育む3年間のカリキュラム
基礎力を鍛える1年次
土台となる基礎が、
身体に染み込むまで。
医学と柔道整復の知識を身につけるところから、治療を介して実際に患者さんと接するときのリスクや、より安全な施術法など、医療に携わるプロとしての基盤を築く1
年間です。現場で活躍を続ける講師が目の前で模範的な実技を見せるので、同じ動作ひとつをとっても質の高い技術を身につけていくことができます。
学生の声
島田 帆乃香さん
大阪府立香里丘高等学校を卒業後本校に入学。
痛みの原因もさまざま。
“知識”の重要性を
再認識した。
包帯の基本的な巻き方、骨や筋の触診に加えて、座学を通して知識を身につけることで、さまざまな疾患や症状を向き合う力がついたと感じています。
注目授業
基礎柔道整復実技
この授業では、ほぼ全身に及ぶ基礎的な包帯技術を学びます。すばやく正確に包帯を負けることはもちろんのこと、正しい立ち位置で操作をしながら患者さんの様子を観察したり、幹部の状態や体の形状に応じて適切に負ける技術を習得していきます。また、正しい包帯技術はテーピングやギブスなど固定技術全般に関わってくるため、1年次に徹底して身につけることが大切となります。
実践力を身につける2年次
専門性に磨きをかけ、
学んだ基礎を現場で活かす。
1年次に身につけた技術と知識をべースに、さまざまな臨床や救急での処置を意識した授業を展開。柔道整復師としての実践力を高めていきます。現場に即した評価・鑑別・治療法に関する、整形外科領域からアプローチした学びと、より専門的で高度な実技を通じて、疾患への知識と手技の制度を実践レベルへと鍛え上げます。
学生の声
山脇 美桜さん
上宮高等学校を卒業後本校へ入学。
患者さんと接する経験が、
プロとしての意識を
育んでくれた。
疾患を学ぶとき、他の疾患との関連や似た症状についても自分で考えるようになりました。臨床実習では患者さんに対して、じっくりと話を聞けるようになってきました。
注目授業
柔道整復学各論
1年次に学んだ柔道整復学総論(骨折や脱臼などに関する基礎知識)を踏まえ、各症例の発生原因やメカニズムを理解し、外観やレントゲン写真から正確に判断する力を養います。また、そこで得られた情報から治療プランを立てられるようにします。単純に治療法だけを学ぶのではなく、臨床経験豊富な教員だから教えることができる現場での注意点や不慣れな時期の失敗談も交え、より臨床に即した知識・技術を身につけることができます。
応用力に磨きをかける3年次
国家試験、その先の現場。
次のステップを見据えた力を。
3年次には、これまで培ってきた知識と技術を臨床に向けてさらに磨きをかけるとともに、国家試験へ向けて万全の対策を整えて行きます。“全員合格”をひとつの目標に、そのうえでこれまでより深い専門領域の学習、幅広い知識の習得をめざし、現場で活きる応用力を身につけていきます。
学生の声
仲川 茂樹さん
愛媛県立八幡浜高等学校を卒業後仕事を続けながら本校へ入学。
バラバラだった知識が、
ひとつにまとまり、
自分の力に。
3年次は国家試験に向けた授業が中心となります。模試を繰り返すことで、試験への挑み方がわかってきました。また、認定実技審査に向けた練習に力を注ぎました。
注目授業
臨床実習
現場でよく遭遇する主な症例について具体的に学んでいきます。臨床現場と同じやり方で検査や鑑別をし、、得られた情報から正確に治療計画の組み立てができるところまでの力をつけます。また、1年次から実施している附属クリニックでの実習では、他の医療従事者との関わり方や業務内容の理解、患者さんとの接し方を学びます。学内で習得した知識や技術を統合させ、問題解決や治療技術の応用能力を養います。
1年次
柔道整復と医学における知識と技能の基礎をしっかり養い、確かな土台をつくる。
1年次の学びの中心は、医療人として身につけておくべき教養、および柔道整復のメカニズムを理解するために不可欠な知識(総論)を身につけることにあります。同時に人体の構造や傷病に対する科学的な理解と知識の習得をめざし、医学領域から生物学や生理学、解剖学や衛生学、心理学などの基礎学習を行います。また1年次から、柔道整復師としての基礎を培う実技や演習に取り組む時間が多いのも森ノ宮の特長。臨床の現場で活躍する現役の柔道整復師である講師陣が手技の基本をじっくり指導。臨床を意識した訓練を日々繰り返し、高度かつ確かな手技を身につけるための土台を築いていきます。
主な履修課目
柔道整復学総論
柔道整復学各論(2・3年次)において個々の外傷を学ぶために必要な基礎科目。
骨・関節・筋・腱・靭帯・神経・血管・皮膚・皮下組織の損傷とその処置・後療法についての概論を学びます。
生物学
生命体の基本である細胞や遺伝子の構造・働きを学びます。
柔道整復師が向きあう人体の構造や働き、および疾病を理解するために不可欠な医学の基礎分野科目です。
衛生学・公衆衛生学
疾病の治療・予防に衛生面からアプローチし、健康を維持・増進させることを目的とした基礎的な学問。食事や労働など、人体を取り巻く環境に関する学びに取り組みます。
解剖学
骨や筋肉の働きを利用する柔道整復師には必要不可欠な基礎医学領域の科目。
人間の複雑な身体構造を総合的に学び、各部位への理解を深めていきます。
2年次
実践的な専門科目などから、治療の場で役立つ知識と技術を着実に養っていく。
2年次の学びの中心となるのは、1年次に習得した知識と技術をベースに、柔道整復師としての実践力を身につけていくこと。
さまざまな臨床や救急での処置を意識し、現場に即した診察・治療法に関する整形外科領域からアプローチした学びも深めていきます。加えて1年次から訓練してきた手技の高度化をめざし、さらに実践的な「柔道整復学実技」や「臨床実習」、「総合実習」などの授業を展開。ハイレベルな訓練を学生に課します。なお9
月からは3 年次に提出する「卒業論文」作成のためのテーマの絞り込みと研究をスタート。柔道整復を医科学の領域からも解説できる知見を養い、臨床での信頼につなげていきます。
主な履修課目
生物学
人体の諸器官の生理活動を理解することにより、疾病の仕組みを知見していく科目。
解剖学と同様、整形外科と連携する柔道整復師にとって不可欠な医学の基礎を身につけます。
柔道整復学各論
骨折や脱臼、捻挫など、柔道整復師が専門とする外傷について、その病態から整復法、固定法や
後療法について、実際の臨床例を交えながら具体的に学んでいきます。
運動学
人間の身体運動を科学的に学ぶ科目。なかでも骨や関節、筋、神経など、柔道整復に関連する主
な運動器の構造や機能を立体的に学習します。
病理学概論
疾病の鑑別、施術・処理法の決定や予後の判定など、臨床において欠かせない知識を得る科目。
疾病形態や原因などの学習を通して、現場での対応力を高めます。
3年次
国家試験に備えつつ、身につけてきた知識と技術を臨床に即して高める。
3年次の学びの中心となるのは、卒業後や将来の活躍を強く意識し、身につけてきた知識と技術を臨床に即して高度化していくこと。
柔道整復師としてはもちろん、整形外科やリハビリテーション領域での実践につながる知見も深めていきます。同時に現場で必要不可欠な関係法規や整形外科医との連携に関する学びもさらに高度化。チーム医療の一員にふさわしい実践力を備えていきます。また、国家試験に向けて、その対策に取り組んでいくのも3年次の課題。夏休み明けから始まる「模擬試験」はもとより、例年の出題傾向から講師が練った問題を解いていく「課外ゼミ」といった万全のサポートにより"
全員合格" をめざします。
主な履修課目
柔道整復学実技
骨折や脱臼、捻挫や軟部組織損傷といった症状に対する整復・処置・固定法などに関する実習。
臨床に即した具体的な指導により、実践につながる技術を習得します。
外科学概論
柔道整復師は救急の現場に立つことも多く、的確な判断と処置のためには外科の知識が必要になることも多々。その備えになる科目として、外科学概論を学びます。
整形外科学
運動器疾患を全般的に扱う科目。骨や関節、筋・靭帯、神経に発症する外傷・炎症・腫瘍・加齢性の変化・先天異常などについての診断法や治療学を学びます。
リハビリテーション医学
治療から治癒へ、そして日常への復帰へ、重要なリハビリテーション医学。その理論と技術を知見することは柔道整復師にとっても不可欠であり、臨床に即した学びに取り組みます。
履修科目一覧
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※アドバンスコースのみの科目
幅のある技術を持った、柔道整復師へ。
柔道整復師として必要な知識を学内でしっかり学んだ後は、現場で実施し、点と点をつなげていく必要があります。クリニック実習や海外研修はその大きな機会となります。そして3
年間の学びをしっかり定着させるため、充実したゼミ(勉強会)も開かれています。
クリニック実習
本校では、附属のクリニックでも実習を行っています。医療従事者(医師・看護師・理学療法士・診療放射線技師・医療事務)との連携のなかで柔道整復師の役割を理解できます。また、整骨院では診ることの少ない症例に遭遇することもあり、より幅広く知識を得られる機会となっています。
森ノ宮柔道整復学術集会
本校の卒業生を主とする団体が主催する学術集会で、2019年で12回目を迎えました。主に、柔道整復に関わる研究発表や業界著名人による講演などが行われます。多くの業界関係者から在校生まで参加することができ、貴重な情報交換の場となっています。
国家試験対策ゼミ
1年次から参加することが可能で、基礎知識となる生理学や解剖学にはじまり、国家試験直前には毎年教員が分析した試験範囲を重点的に復習できます。授業時間外に行われ、弱点克服や学び直しなどの学習ができます。
スポーツトレーナー研究会
スポーツトレーナー研究会は、学科を問わず参加することができるクラブです。週1回トレーナー活動に関するゼミを開講し、知識と技術を修得します。時には、実際のスポーツ現場にサポートスタッフとして参加できるチャンスもあり、在学中から現場経験を積むことができます。