鍼灸学科について
About Shinkyu
鍼灸(しんきゅう)とは、疾病の治癒・予防のために、極めて細い鍼(はり)や米粒程度の大きさの艾(もぐさ)を用い、人が本来持つ自然治癒力や免疫力を高める治療法です。鎮痛作用や自律神経調整作用等の効果も広く注目されており、
日本だけでなく、世界各地においてニーズが高まり続けています。
はり師
きゅう師
鍼灸学科 3つの強み
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1年次から“現場”での経験を。附属鍼灸院での臨床実習。 |
鍼灸学科の教育目標は、不調を訴える人々を鍼灸によって”心身”からケアできる、真の医療人の育成です。1年次の早い段階から附属鍼灸院で臨床実習を重ね、実際の患者さんに対する接遇を学ぶことで、技術や知識の習得に留まらない、プロとしての”実践力”を養います。
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現場に身を置く鍼灸師が伝える“今の臨床” |
教員ではなく”鍼灸師が鍼灸を教える”学科でありたい。開業鍼灸師やアスレティックトレーナーなど、今もプロとして現場に立ち続ける者や、鍼灸への飽くなき探求心を持つ者が講師を務め、臨床現場に息づく今の空気を教室に運び込んでいます。卒業後も同士としてみなさんを支え続けます。
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“基礎”の徹底も、専門性を高める“応用”も。 |
基礎を大切にすることで、どのような場面にも対応できるプロへと成長してもらいたい。鍼灸学科では、鍼灸師としての根幹である基礎を徹底的に習得できるカリキュラムを組んでいます。そのうえでスポーツや美容など、一人ひとりが磨きたい専門性に合わせて応用を学べる機会を設けています。
取得可能な資格・免許
はり師・きゅう師・国家試験受験資格
鍼灸師の活躍のフィールド
鍼灸院開業・スポーツトレーナー・クリニック・介護、福祉施設・美容系鍼灸サロン
就職・開業を支えるサポート
本校では、卒業生の皆さんが鍼灸師として活躍するための、就職・開業を支える、充実した手厚いサポート・プログラムがあります。
詳しくはそちらをご覧ください。
鍼灸学科紹介動画
1年次カリキュラム
東洋医学と鍼灸における基礎知識と基本技能を身につけ、確かな土台をつくる。
1年次の学びの中心は、鍼灸治療の根本的概念である東洋医学について、その基礎全般を身につけることにあります。
同時に人体の構造や傷病に対する科学的な理解と知識の習得をめざして、現代医学領域、たとえば解剖学や生理学、心理学や栄養学の基礎についても学習します。また、1年次から「はり・きゅう」の基礎的な実技や臨床実習に数多く取り組むのも森ノ宮ならでは。臨床の最前線に立つ現役の鍼灸師である講師陣が手技の基本を綿密かつ丁寧に指導。まずリスクを知り、安全な施術法を身につける訓練を毎日のように繰り返し、より高度かつ実践的な技術を体得するための土台を構築していきます。
主な履修科目
東洋医学概論
鍼灸師にとって最も重要な東洋医学を基礎から体系的に学習。
西洋医学と大きく異なる傷病への考え方や対処法を理解・知見することで、鍼灸師としての土台を固めていきます。
解剖学
あらゆる医療従事者にとって人体の構造を知ることは必要不可欠であり、その基礎を「解剖学」を通じて学習。人体に直接ふれる鍼灸治療の理論的確度の向上にもつなげます。
基礎はり・きゅう実技
正確かつ安全な鍼灸治療を行うための基礎を実技により身につけていくための科目。
「はり」と「きゅう」それぞれにおいて1年間、臨床に即した施術訓練を反復していきます。
経絡経穴概論
鍼灸治療のコアとなる" 気の道筋" である「経絡(けいらく)」、一般的に" つぼ"
と称される「経穴(けいけつ)」について学習。
実際に施術を行うために不可欠な知識を習得していきます。(361穴の名前と取穴部位など)
2年次カリキュラム
臨床に立つための知識と技術をさまざまな専門科目を通じて身につけていく。
2年次の学びの中心となるのは、1年次において学習した知識と技術を土台に、鍼灸師としての専門性を身につけること。
さまざまな傷病や疾患に対応できるよう、実際の臨床に即した診察・治療法について、西洋(現代)医学領域からもアプローチした学びを進めます。また、1年次から取り組んできた実技の向上を求め、さらに実践的な「経絡経穴取穴実技」や「臨床実技」を授業に導入。ハイレベルな施術訓練を繰り返します。なお、9月からは3年次に提出する「卒業論文」作成のためのテーマの絞り込みと研究にも着手。鍼灸治療を医科学的側面から解説できる能力を身につけていきます。
主な履修科目
鍼灸診断治療学
鍼灸治療における代表的な症候・症状を取り上げ、実際の臨床に即した診察・検査の方法を学習。
正確な病態把握力をベースとした治療プロセスの実践力を養います。
はり理論・きゅう理論
日本や中国に限らず、欧米などからも期待と注目を集める鍼灸治療。
そのエビデンス(科学的根拠)研究の過程を学び、「はり・きゅう」を理論的に説明できる力を培います。
社会あはき学
2年次から3年次にわたって取り組む卒業論文作成のための授業。鍼灸治療の論説や各種資料の読解を進めつつ自身の論文を作成することで、科学的思考を高めていきます。
診察概論
的確かつ安全な治療を行うために不可欠な傷病の原因と部位を見極める力を身につけるための授業。
西洋(現代)医学の診察・検査法も交え、実践的かつ高度な病態把握への理解を促します。
3年次カリキュラム
これまで培ってきた知識と技術をめざす臨床に即して磨きつつ国家試験に備える。
3年次の学びの中心となるのは、卒業後や将来のビジョンを見つめ、それに向かっての専門性を意識しながら、知識と技術を磨きつつ応用力を加えていくこと。鍼灸師としてはもとより、東洋医学全般の臨床実践につながる知見を深めていきます。同時に、臨床において不可欠な関係法規や他の医療機関との連携に関する学習も幅広く展開。医師や看護師への疾患状況の説明に必要な医学知識も備えます。加えて、国家試験に向けての準備も3
年次より強化。9月に行う第1回「模擬試験」から国家試験当日まで、実績ある万全の国試サポートにより" 全員合格" をめざします。
主な履修科目
病理学概論
「疾病とはなにか」を根本理解するための科目。分子レベルから個体レベルまで、疾病の原因や形態、機能、代謝の変化などについて学習します。
関係法規
鍼灸師は法律によって定められた医療系国家資格であり、治療と法律は密に結びついています。
このことを大前提に、鍼灸治療における関連法規の学びに取り組みます。
東洋医学臨床論
実際の治療に際して、それまでの学習により得た知識や理論を的確に用いることができるかどうか。
適切な治療や判定・方針決定が行えるよう、知識の組み替えや臨床的思考の訓練を行います。
履修科目一覧
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