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本校教務部長がホノルルマラソンに挑戦しました。

お知らせ

 教務部長 尾﨑 朋文
 
 2009年12月13日(日)、ホノルルマラソンに挑戦してきた。参加者23469人、うち日本人はなんと14402人! そのなかには、国内外でのフルマラソンが今回100回目の75歳の男性や、還暦の記念に初参加したご夫婦、大学や高校の卒業記念に参加した学生、勤務をやりくりして渡航した常連の看護師さんなど、老若男女さまざまな方々がおられた。
 参加者一人ひとりの目標は異なり、上位を狙う方、「サブスリー(3時間を切る)」の方、「サブフォー(4時間を切る)」の方、または完走を目指す方などいろいろだったが、いずれのランナーも元気で輝いていて、特に目立ったのは女性だった。
参加した多くの熟年女性が5〜10歳も実年齢より若く感じられ、筋肉で締まった肢体にファッショナブルなウェアの20歳代女性が力まず淡々とピッチ走法で走る姿はカッコ良く魅力的だった。
 私自身は6年ぶり2度目のホノルルマラソン挑戦である。6年前のタイムは、4時間55分48秒であった。今回は目標タイムをでっかく「サブフォー(4時間を切る)」として臨んだが、結果は、残念なことに6時間12分37秒に終った。 
 目標タイムを予想外にもオーバーした原因は、練習不足とオーバーユースである。大会3カ月前から練習メニューを組んだものの、計画通りにはいかない。練習する時間が思うように取れず、またやっと時間が取れても、練習不足分を一気に取り戻そうと距離を延ばした結果、左大腿二頭筋を痛めてしまうという最悪の事態となり、現地入りしてからも立位で左大腿二頭筋に違和感が残る始末であった。 
 はたして、53歳で、6年のブランクがあり、大腿二頭筋に故障…という状態で、完走できるかどうか不安であったが、自分で鍼を打ち、何とかスタートラインに立つことができた。とはいえ、当初の目標タイムは無理と、頭を切り替え、とにかく足を引きずってでも完走しようと心に決めた。
  走っている途中は、無意識に大腿二頭筋をかばってしまう。それで膝や足関節に痛みが出かかり、前脛骨筋や腓腹筋が痙攣寸前までいった。そこで、何度も自分で鍼を打って、痛みを抑え、痙攣を防止した。手前味噌になるが、鍼灸師の面目躍如。タイムは振るわなかったが、完走できた。さらに、不幸中の幸いというか、前回はホノルルマラソン初挑戦で走ることに精一杯で、周りの景色を見る余裕もなかったが、今回は足を痛めたことで、ゆっくりハワイの素晴らしい景色を満喫した。
 今大会の最終ランナーは、77歳の日本人男性でタイムは14時間。ゲートは取り除かれていたが、役員やボランティアなど多くの人たちが暖かく迎えくれていた。ホノルルマラソンは時間制限がなく、何時間かかろうが、最後まで応援してくれることが魅力の一つである。  
 マラソンは、よく人生に喩えられる。山あり谷あり、楽な時もあれば、上り坂で走るのをやめたいと思う時もある。でも、ゴールをした時のあの感動は、練習を含め、苦難を乗り切り42.195Kmを走った者だけが味わうことができる。この感動を味わうために走っていると言えるかもしれない。
 最終的にはランナー自身ががんばって1歩1歩走り続けるしかないが、多くのボランテティアや地元の子供たち、ホノルルに住む多くの人たちが飴やチョコレートを差し入れてくれたり、沿道で声援を送ってくれて、くじけそうになる心を奮い立たしてくれる。完走することからいろいろなことも見えてくる。あきらめない心、チャレンジ精神、克己心。
 そして何より一番の収穫は、「感謝」の気持ちである。健康であること、ハワイへ送り出してくれた職場の仲間や学生たち、現地のボランティアや子供たち、そして鍼に感謝!最後に最愛の妻に感謝。ホノルルマラソンは、走る喜びで心を満たし、人間をひと回り大きくしてくれるものである。


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